士心塾英語あれこれ

士心塾子どもたちの色んな才能シリーズ その11 本当に心を打つとはこういうこと

士心塾が開校した時のコンセプトというのは、カフェのような空間で、一般的な塾とはかけ離れた空間で学ぶ場所というものがありました。私がこの塾を開校するために、東松山市へやってきたのがちょうど2019年の6月頃だったと思いますので、もうすぐ2年です。

8月にプレオープンし、9月に正式オープンしたわけですが、それはそれは色んな子供たちが士心塾にやってきてくれました。

そんな中、私の記憶に鮮明に残る出来事があります。

2019年の10月だったと思います。

士心塾フラッグシップ店である東松山校は、ご存知の方も多いと思いますが、路面店でガラス張りの壁にカフェ風の装飾がありますので、外から中がよく見えます。特に信号も近いので、止まっている車から中を見る方々も非常に多く見かけます。

以前も、全く存じ上げない方から、子供たちの楽しそうな様子をいつも外から拝見し、ほっこりしますとお手紙をいただいたこともあるくらいです。

しかしその時に見かけた光景はちょっと違いました。

ひとりの男の子が、ガラスの壁越しに中をのぞいています。

中をのぞく光景というのは、大人の方でも度々あるのですが、何が違うかと言いますと、この子は日を変えて、何度もやってきて、外から中をのぞいているのです。

もしかしたら、授業受けたいのかな・・。その都度そう思ったのを覚えています。

するとある日・・あるお母さまが士心塾へといらっしゃいました。

息子が士心塾に入りたいと言っているとおっしゃっており、入会の手続きにお越しになられたのです。

そうなのです。

彼は、私の記憶でもほぼいない、体験授業を受けずに入った子なのです。

実は彼は、私の娘と同じ学年でした。

私は心を打たれました。

親の立場で見た時に、子供がやりたいと言ったので、それをそのまま受け入れて足を運んであげるお母さまには、本当に凄いと思ったのです。

しかしそれだけにとどまりません。さらに凄い光景をこれから目にすることになります。

それは、授業に対して取り組む姿勢です。

彼は、彼自身でやりたい気持ちを募らせ、自ら行動し、自ら親に気持ちを伝え、そして学び始め、そこから授業の時に、こんな小学生がいるのか、と思わせるような真剣度と集中力で授業に取り組み、どんどん成長していったのです。

そんな彼とは、当時小学4年生、今年4月に6年生になったきよと君です。

この彼の学びに対する姿勢というものは、群を抜いていました。

一つ一つの取り組むその姿は、指導者の立場の私にだけでなく、親の立場の私にも一つの教訓を与えてくれることになります。それは何かと申しますと、子供が本当にやりたいと思えるものに出会えた時、そしてそこに親が環境を提供する支援が加わった時、子供の成長は爆発的に進むということです。

その日から1年半近く彼に接してきて、はっきりわかったことがあります。

彼は、親に心から感謝しながら、学びに向かっているということです。

2019年12月のクリスマス発表会の際、生徒たちは保護者へ感謝のメッセージを送りました。彼は次のようなメッセージを送ったのです。

「私はいつも、お母さんに感謝しています。なぜなら、夜遅くまで働いてくれて、不自由ないくらしを与えてくれるからです。いつもありがとう。」

この感謝の気持ちというのは、士心塾で最も大切にしているものです。

塾に通えることは当たり前ではない。親が必死に働いてくれるからこそ、自分自身が塾に通えているんだ。

プログラミングの作品制作でも、そのスキルはかなり高くまで成長を遂げています。ただそれだけでなく、彼の心の中にある、このような感謝の気持ちをストレートにはっきりと表現します。彼はそんな、心が透き通った光り輝く子なのです。

私は彼を、透き通った青空の中の向日葵のように感じています。彼の成長に曇りの要素はなく、どんどん伸びていくイメージです。

もう言葉にできないくらい心を打たれますし、私自身が彼に心を揺さぶられます。

私は過去多くの人材採用に携わってきましたが、心の底から思いました。

彼は社会人へと巣立った時、間違いなく、人癒し、みんなから一緒に働きたいと思われる人間になるだろうな・・と。