私は日頃子どもたちに、親に感謝する大切さを考えてもらえるよう、色々な企画を考えるのですが、こういう風には絶対なって欲しくないな・・というアメリカでの話をしてみたいと思います。
留学生には色んなタイプの人がいました。以前にも書いたのですが、私は留学した時に、決して留学できることが当たり前だとは思っていませんでした。なので、留学前に必死にバイトもしたし(当たり前ですが・・)、ちらっと他の記事でも触れましたが、学費を稼ぐため休学して一時帰国も経験しています。
ではどんな学生がいたかというと、例えば、親からの支援はなく、全て自ら働いてお金をためて+奨学金を活用して、授業料減額の制度を活用して、好成績を残して行くことで最短の卒業を目指していた、ものすごく意識高い人もいましたし、親からゆとりある仕送りをもらいながら遊びに重心を置き、勉学に全く務めなかった人もいました。
この2つの例を見ただけでも、同じ留学生でも一言で同じ留学生として括れないことがあるかわかると思います。
こういう風になって欲しくないというのは、もちろん後者の方で、裕福に生活していた一方でこの学生は進級できず、大学を去って行ったのを覚えています。
私は数百名にも及ぶ海外留学生を見てきましたが、私自身を振り返って見ても、留学資金を支払ってくれている両親に心の底から感謝しながら、勉学に励んでいたかと言われると。。100%そうは言えない自分がいます。この未熟さは私自身が卒業して時間がたち、振り返って初めて改めて気づかされた部分でもあります。
だからこそ、私自身が、時間が経過して初めて気づいた事を書き留めておきたいと思います。伝えたい大事な、本当に学ぶべき大切なこととは、
1、留学することが目的ではないこと。卒業まで4年間あるが、留学を決めた理由は何だったのか見失わないことが非常に大切である。語学力を完全に身につけ、更に専門知識を身につけ、日本人が苦手だと言われている、自らの意見をしっかり持ち対峙できる能力を身につけ、一回りもふた回りも成長することが第一の大切なこと。
2、あなたは支えられて今があること。人は一人では生きていけない。勉学だけでなく、一人で生活をして行く事で過去どれだけの人に支えられてきたかなどを思い返し、日本の家族、異国でできる仲間、指導いただく先生たち、その他お世話になったみんなに感謝し、助けてもらったことを忘れない。これが第二の大切なこと。
3、あなたの価値観が全てではないということを知る。日本を飛びだし、異国で生活する事で、外から日本を見ることができ、日本の文化、考え方が世界の標準ではないことを知ることができる。世界には色んな考え方の人たちがいる。異文化を学び、あなたが日本を客観的に見ることができるようになれば、あなたの現状がいかに恵まれているか、いかに小さい世界で生きてきたかに気づくのです。ここの領域に踏み込み、気づきを得ることが第三の大切なこと。
本当の学びとは何か?
これらの気づきが、どこかで誰かの役に立つことがあれば、これ以上ない嬉しいことだと思っています。