英米留学物語

スマホで検索などできない時代にコンピューターをどうやって購入?

私が通った大学には、学生が利用できるコンピュータールームが複数ありました。

その時の時代の流れは、コンピューターと言えば、アップルコンピューター(Mac)からウィンドウズへ移り変わっている時でした。ちょうどwindows95が爆発的に世界中で大ヒットした時ですね。私が住んでいたエリアがそもそも都会ではなく、田舎の自然豊かな場所でしたので、コンピューターが並んでいるようなお店はありませんでした。

では、そんな場所で、しかも時代はスマホなど当然ない時代。どうやってコンピューターを買ったのかと言いますと、それは通信販売の雑誌でした。

当時20万前後のコンピューターを、通信販売雑誌を読みあさりながら、安くてスペック(性能)が良いものを探すのです。今の時代ですと、雑誌に掲載されている20万のものを、現物も見れない、HPも見れない、そんな状態で買ったのですから、すごいですね。

こんな時代にコンピューター関連の学部を専攻した友達が何人もいました。時代を本当に良く読んでいたんだなと思います。私が記憶する限り、そのほとんどは、韓国人とタイ人でした。

幸運にも韓国人とタイ人の友達はたくさんいたので、特に韓国人の友人たちは、みんな本当にコンピューターに詳しかった(韓国は現在もネット普及率が世界トップクラス)ので、かわるがわる友人が家に出入りし、どのコンピューターにしようか話し合ったのを覚えています。

そして雑誌の中から結果選んだのは、カリフォルニアにある会社で、そこからコンピューターを注文する事になりました。

さて、いざ注文を完了し、楽しみに待つ日々。そして到着。初めてのPC接続です。

初めてで、販売元に何度も電話をしながら接続します。しかし全く正常に起動しません。高い買い物です。怒りを抑えつつ、何度も何度も電話し、対策を講じますがダメです。

価格は20万です。絶望感に浸りながら数日経過し、そして最後にお店から、パーツを送るので、それと入れ替えて欲しいと連絡がありました。

そして到着したのが、電源ユニットでした。
この電源ユニットを接続しなおすと、ついに正常起動したのです。

これはわかるはずがありません。電源ユニットが故障していたのですから。でもその時にやっとコンピューターが起動し、初めて見たwindows95(現在流通している主流のオペレーティングシステムはwindows10)のロゴは今でも忘れません。

このお店との何度も何度もやりとりし(もちろん全部英語です)、マザーボード(PCの本体の箱の中身)をチェックし、色んなパーツをつけたり外したりしていたので、徐々にコンピューターについて詳しくなっていきました。ここが独学でコンピューターに関わることを学んで行った原点になります。当時は今より全然不具合問題が多発していましたので、その都度原因を考え解決策を探し、対処することを繰り返し、結果、PCにはすごく詳しくなったわけです。最終的には組み立てることもできるようになっていましたね。

後、当時は、アメリカで販売されていたのは英語版で、今のようにどの言語でも対応できるような便利な仕様ではありませんでした。海外に住む日本人にとっては、日本語版のPCを手に入れることは容易ではありませんでしたので、中古PCを安く譲り受け、windowsの日本語版をインストールし、日本人へ販売なんてこともやったりしていました。

こういった事がきっかけとなり、大学ではプログラミングの授業なども履修しながら学びましたがが、現在はイラストレーターなどを使って広告のデザインをしたり、ホームページなども自分自身で作成するようになり、士心塾にプログラミングを取り入れたのも、こういった経験がきっかけとなっているのです。

それにしても、学生時代に雑誌からだけの情報で、20万のコンピューターを買うとは、時代を感じます。