色々人生と学び

大人の学びシリーズ その7 いかにして親は子を導き、指導者は生徒を導くのか

-“山本五十六元市師の教え”から紐解く-

どうすれば子供たちはついてくるのか。

これは子を育てる親、生徒を指導する指導者達が日々悩むことだと思います。

言志後録 第十二条に下記のような記載があります。

「誘掖して之を導くは、教えの常なり。警戒して之を喩すは、教の時なり。躬行して以て之を率いるは、教えの本なり。言わずして之を化するは、教の神なり。抑えて之を揚げ、激して之を進むるは、教の権にして変なるなり。教も亦術多し。」

  子弟のそばにいて助け導くのは教育の常道である。子弟が横道に入ろうとするのを戒め、諭すのは時を得た教えである。何事も教え導く人が先に立って実行して見せ、子弟にやらせるのが教育の基本である。口うるさく注意しなくても、子弟がついてくるようになるのが、教育の極致なのである。押さえつけたり、誉めたり、激励して導くのも、その時に応じた臨機応変な方法である。このように教え方にもいろいろな方法があるのだ。

 

例えば指導者が授業で生徒に指導する場合も、まさにこれは当てはまります。

英語の授業で言えば、文法を解説し、問題を解かせ、わからなければ、一緒にやってみせる。更に説明をし、解けるようになれば、褒める。

かの有名な山本五十六言師の言葉に次のようなものがあります。

  やって見せ 言って聞かせ させてみて 誉めてやらねば 人は動かじ

 

私の会社員生活時代にも、やって見せることができない上司たちがいかに多かったことか、記憶が蘇ります。決して私自身もまだまだ未熟ですので、大きなことは言えませんが、ただ人の上に立つ立場にいる方は、この考えは常に意識していく事が大切だと思うのです。

まさに子供たちに指導をする、私を含めた講師陣は特に意識をするように心がけています。そして何よりも重要なのは、やって見せて、できるようになったときに、誉めると言う部分。生徒を誉めて伸ばすと言うのは、士心塾の柱の部分です。

これは子育てする保護者にも当てはまります。

「子は親の背中を見て育つ」と言うことわざは有名ですね。