色々人生と学び

大人の学びシリーズ その9 豊かな人生を送る為のお金の教育

あなたは将来、子供に豊かな人生を送ってほしいと願っていますか?

子供にもそうですが、我々大人も豊かな人生を送りたいと思っている人がほとんどではないでしょうか?

実は士心塾で目指す教育の本質に関わってくる大切なものになります。

よくわからないと思いますので言い換えます。

つまり学校の成績と豊かな人生を送ることは、必ずしも紐ずくものでもないということです。

どんなに学校の成績が良くても、どんなに偏差値の高い学校に進学しても、どんなに有名大学に行ったとしても、必ず豊かな生活を送れるかというと、そうではないのです。

もちろん学校の勉強はとても大切なものです。勉強を否定している訳ではありません。士心塾は子供たちの学力を上げる場所で、現に代表自ら子供たちの学力向上に取り組んでいます。

でもやはり違うのです。

そもそも豊かになるという教育が学校にないのです。

将来豊かな人生を送る為の教育3本の柱

とても大切な3つの教育の柱とは

今日本で行われている子供たちへの教育は、主に2つの柱から成り立っています。
1、学校の勉強
小学校の教育課程を例にあげますと、国語、社会、算数、理科、生活、音楽、図画工作、家庭及び体育の各教科、道徳、特別活動並びに総合的な学習の時間と定められています。

2、道徳の勉強
『学習指導要領』では、「道徳」の教育内容の柱として「主として自分自身に関すること」「主として他の人とのかかわりに関すること」「主として自然や崇高なものとのかかわりに関すること」「主として集団や社会とのかかわりに関すること」を掲げるとともに、具体的に、思いやりの心、寛容の心、感謝する心、さらには、奉仕の精神、父母や祖父母への敬愛の念、郷土を愛すること、日本人としての自覚を持って国を愛すること等が定められています。

これら2つの項目は皆さん馴染みがあると思いますが、とても大事な、大人になって必要な項目が抜けています。それはお金の勉強です。

3、お金の勉強
いわゆる金融リテラシーというもので、お金の知識や判断力です。生きていくうえで必要な日々の家計管理・資産形成・金利やローンの知識など、人生を通してお金とうまく付き合うための知識やスキルです。

大人になった皆さん、どれだけの方がこのお金の勉強をしたことがありますか?
日本人は欧米各国と比較して金融リテラシーが低いと言われています。この最も大きな理由として挙げられるのは、お金の教育が一切行われていないからです。私たちは日本の学校教育で、お金についてきちんと教わることがないのです。

そもそも裕福な人生とは何か?

では裕福な人生とはどのような人生でしょう?
これは様々なサイトでも取り上げられていますが、そのほとんどで同じことが述べられています。

  1. 経済的自由
  2. 時間的自由
  3. 精神的自由

ここで豊かな人生というものを再定義してみたいと思います。
一つ目は、上記3つの要素の全てが揃って初めて成立することです。生きていくためのお金がないのは大きな問題です。仕事に拘束され自由な時間が持てないのも問題です。楽しい要素がない日々を送るのも問題です。

二つ目は、現在の時間軸と将来の時間軸の両軸を考えているのかどうか、ということです。将来の豊かな生活のために、今、毎日我慢して、自由な時間を削り、精神的な自由を捨て、将来のため、将来のため、と考え生きる。このケースは、将来のことを考えてはいますが、今時点での豊かさはありません。

ただどちらにしても、この経済的自由、時間的自由、精神的自由を手に入れることは多くの人が望んでいると思います。

私自身も、お金の為に仕事に縛られる人生から脱却したい。時間に縛られない毎日を送りたい、職場でのストレスから解放されたい、お金にゆとりを持って、子供を色んなところに連れて行って、楽しませて、経験させて、学ばせてあげたい、などなど、色んな思いを巡らせたものです。

一度きりの人生・いつ死ぬかわからぬ人生

人間は何歳まで生きるかなど、誰にもわかりません。だからこそ、今の1日1日を大切に生きる。後悔ないように生きることは大切です。ただ同時に将来のことも考えることは大事です。毎日が大切だからといって、計画0で生きていては、先々成し遂げれることも、成し遂げれなくなってしまいます。

ここで述べる方々は、みんな私が知っている方たちです。

  • 夫婦共働き、子供は保育園と小学低学年の家族がいます。お母さんは通勤片道1時間、仕事が終わると猛スピードで保育園のお迎えに会社を飛び出す毎日。お父さんも通勤片道1時間で遅くまで残業の日々。経済的自由、時間的自由はなく、子供に恵まれたことは嬉しいのですが、精神的自由も奪われつつある日々を送っています。
  • 無職一人暮らしの人がいます。この人は時間的自由に恵まれています。趣味も楽しんでいます。本当に毎日が楽しそうです。しかし唯一の悩みはお金がないことです。時間的自由、精神的自由はあるのですが、経済的自由がなく、お金の為に働かないといけない現実もあります。
  • 裕福な家庭に生まれ、大邸宅に住み、車も与えられ、旅行も自由に行け、働かなくても困らないほどお金もある方がいます。しかし両親は他界、残された兄弟とも不仲。遺産相続で大揉め。経済的自由、時間的自由はあるのですが、精神的自由がないのです。心を許せる仲間を求め、生きがいになる何かを求める人生を送っています。
  • 仕事で大成功し、念願のハワイ移住。毎日リゾートでゴルフ三昧。しかし1年経ち、日本に帰国します。経済的自由、時間的自由は手に入れたのですが、精神的自由がないのです。生きがいを失ってしまったのです。新しい事業を起こし、第一線に復帰しています。

実は代表井本も、豊かな人生について、本当の意味でその重要性に気づいたのは30代後半の時でした。それまでは毎日往復4時間の電車通勤、会社でのポジションが上がれど結局はサラリーマンの生活を過ごし、お金を稼ぐために必死に自らの身体と時間を切り売りする毎日を送っていたのです。当然ですが、ここに経済的自由、時間的自由、精神的自由の全てが存在していない状態でした。

結局のところお金の教育は必要なのか?

必要だと思います。

よく金融教育とは、お金持ちになる方法だけではない、という記事を見かけますが、実際のところは、人それぞれが考える最低限のお金のゆとり、というものは持ちたいはずだと考えます。

高校で金融教育が必修化:時代は変わっていることに気づけるか

良い大学を出て、良い会社に入社して、年功序列で、安定、終身雇用で・・。
この考え方の時代は既に一昔前のものとなりつつあります。

現代においては、実力主義、転職は当たり前、才能を武器にステップアップ・・。

そして学ばないといけないことは、仕事は自分への投資と位置づけ、お金のために働くのではなく、お金を働かせる方法。

イギリスでは2014年より、金融教育が必修化されました。そして日本もついに、2022年4月から高校で金融教育が必修化されました。この世の中の流れをいかに理解し、まずは自ら豊かな人生を手に入れるために、どう学びを得るのか、まずは大人が考え、子供に教育を与えていくことが、子供たちの将来の豊かさにつながるのではないかと思っています。

豊かな人生を送る為には、お金の勉強が必要であることを述べましたが、その具体的な方法は既に様々な媒体で数えきれないほど紹介されています。素晴らしい情報元もあれば、もちろん怪しいものもありふれていますが、正しい判断をする為には大人の金融リテラシーを上げる必要があります。

先日も、私の知り合いの、超有名企業に努める高給取りの方が、まんまと引っかかってしまいました。既に契約後だったので、その方はそれを背負って生きていくことになったのです。

士心塾でも、いつの日か、こういうケースの二の舞にならないよう、金融リテラシーを上げる教育を与えれるようになればいいな・・と考えたりしています。実現できるかどうかは保護者のニーズ次第ではありますが、どちらにしても、お子さまをお持ちの大人の皆さまが、この先残された人生の、そして子供たちのこれからの豊かな人生について、考えるきっかけになってもらえれば嬉しい限りです。